きみといつまでもいたい
「ね、見てて、明日のリハーサルよ」
美留久はそう言うと部屋の隅から、ピアノに向かって歩き始めた。
真っ直ぐに前を向いて堂々と。
そしてピアノの前で聖夜に向かって大きくお辞儀をすると、優雅な動作で椅子に腰掛けた。
今年の課題曲は、『モーツァルトのトルコ行進曲』。
軽快なリズムを奏でる美留久。
聖夜は、彼女の満身の思いを込めた演奏に聞き入った。
そして、この一年、必死に頑張った愛しい少女の凛々しい横顔に目を奪われた。
胸のドキドキは日増しに熱くなるばかりだ。
聖夜の美留久を好きな気持ちは、もうとっくに『好き』を通り越していた。