イトデンワ。




『実は?』







『実は…あなたを信じる事が…出来なかった。木から降りれない私を、助けようと手を差し伸べてくれたでしょ!?私をじーっと見つめ、微笑んでくれたよね?あの時、戸惑って。差し出された手を握り降りた後のあなたが…どんな気持ちか!?上手くは言えないけど…』







『幼い頃に、男児から言われた言葉は…成長しても、傷付いたままだよな!!信じるなんて難しい。じゃぁ~ナゼ!?俺と?俺を信じ…付き合ってくれたの?』







『鼓動を…聞いたから!!』







『鼓動?』







頷く。







『受け止めてくれた時に、あなたの鼓動を聞いて…安心したと言うか!?安らいだと言うか!?私にとって、男性に触れた事が初めてだったし…鼓動を聞き感じた事も初めてだった。ずっと、感じていたいとそう思った。毎日、毎日…これが、私の“恋”の始まりなんだって!鼓動を聞いての“恋”の始まりなんて可笑しいでしょ!?普通は、そうはならない。ガッカリ…したでしょ!?笑えるよね?』







『笑えねぇよ!笑える場面あったか!?ガッカリ?…しない。お前は、俺の事をずっと思い忘れないでいてくれたんだろ!?お前の“恋”の始まり、その理由を聞いて他の人達がどう思おうと俺は…お前を愛した事、後悔していない。俺の中には、後悔の文字すらない!!俺も同じだったかも!一目惚れだけど、お前の鼓動を感じてたし…俺達は、出会うべき2人だったんだよ。』







『出会うべき?決められた?』







『そう。あの出会いが、運命の始まり!!長かったよな!もう少し早ければ、お前の傷付いた心を癒す事が出来て…側に居られたのに。でも、今は側に居る。』







彼は、
私の手を握り長椅子から立ち上がり同時に私も立ち上がる。



祭壇へ。





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