魔王家
「なんじゃ、せっかく魔王なのに」

魔王は変身が出来ないことをすねていた。

「魔王様、それはゲームのしすぎです。魔法でも姿を変える魔法はありませんし、諦めて下さい」

納得していない様子の魔王。

「分かって下さい、魔王様」

変化の言葉を聞いた魔王は変身に執着してしまい、困ったメイヤ。

「では、何故我ら魔族が変身等姿形が変わることが出来なかったり、人間と変わらぬ姿をしているのかお話しましょう」

自分達種族の歴史でも話して諦めてもらうことにした。

「その前にアーサン、私達魔族の特徴を挙げてみて」

顔の形が変わっているので話せない。

変わりに魔王が答えた。

「個人差は有るが魔力が備わっていること、寿命が長いこと、か?」

「大体合ってますが、もう一つ、『魔王』への無条件服従があります」

魔王もアーサンもそれは知らなかったようだ。
魔王は自分の事なので無理もないし、アーサンは元々が服従しているので、その手の性質に気付かなかったわけである。

というか、忘れていた。

「この無条件服従に私達魔族を生んだ秘密が隠されています」

「へー」

魔王とアーサンは物知りなメイヤに関心している。

「お茶を入れ替えましょう」

メイヤは三人分のお茶を入れ、思い出すように話を始めた。

「ことの始……」

「せんべいも追加してくれ」

せんべいを追加し、気を取り直して話し始めた。
< 95 / 152 >

この作品をシェア

pagetop