傷、のちに愛



唇。
頬。
額に、耳元。

キスの嵐は降り止まない。

千秋さんの顔がゆっくりと首筋に降りていった。

首筋を舌で撫でられ、唇を這わせる。

私はそのたびに身体をびくつかせ、熱くしていった。

思わず吐息が漏れる。

「和葉、我慢しなくていいんだよ。…聞きたい」

上目遣いでそう囁いてくる千秋さんの目は、狩りをする男の人そのものだった。

そして私の服の中に手を忍ばせる。
あっという間に私は下着姿になってしまった。

「隠さないで」

千秋さんは胸の膨らみにキスをしながら、上手に下着をも脱がせてしまう。

…もう、恥ずかしさでいっぱいだった。



.
< 99 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop