爽やか王子と内気少女
永井君に捕まれた右手が熱い……
着いた先は学校だった。
市民図書館のすぐ近くに学校があるからそんなに時間は掛からなかった。
そのまま永井君について行き、
辿り着いた場所は図書室。
ドアの鍵は掛かってなく中にすんなりと入れた。
「ここ座って」と言われた場所は、以前永井君と二人で話をした椅子。
私の座った隣に永井君も座った。
永井君…どうしたんだろう……
「あのさ…俺、自分の気持ちばかり押し付けてた。
新垣は一生懸命頑張ってたのに、新垣の声が俺以外に聞かれるのも嫌だった…
だからって俺の独占欲なんて押し付けられない…
だからあの時告白を断ったけど、
本当は…ずっとずっと…
新垣が好きなんだ……」