爽やか王子と内気少女


「り…梨華ちゃん…」


「あっ、いたいた!あのね、私……」


梨華ちゃんは私が居るのを確認すると、図書室に入ってドアを閉めた。



そして、私の隣に居る人物をチラッと見る。



「えっ!永井君!?」


その人物が永井君で、クリクリした目を見開いて驚いている。



「何で二人が…?……もしかして……」


「あのねっ!弥生ちゃんが来れないから、永井君に手伝って貰ってたの!」


梨華ちゃんが疑う様な目をしたので、慌てて説明をする。


「弥生ちゃんがね、調度居た永井君に声掛けてくれて…」



慌てる私からは、何故かスラスラと弁解の言葉が出ていた。



「梨華ちゃんの気持ちを裏切ってるんじゃないよ」と言葉を変えて訴える私は、永井君や梨華ちゃんにどう見えてるのかな?



 
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