爽やか王子と内気少女
「………ちっちょっと!それはできないよ~」
部員の自己紹介を一通り聞いた後、江角君の一言に私は慌てて拒否をした。
「入ったばかりだけど、2年は俺と新垣さんだけですからね…必然的に仕方ないですよ」
「だからって副部長なんて!」
それは部活動にはあるべき役割についてだった。
「私は新入りだし、それなら石井君たちの方が…」
休み時間に江角君を止めてくれた石井君の方が適任に決まってる。
「新垣先輩、頑張ってくださいね」
石井君たちは笑顔で拒否をした。
「大丈夫ですよ!俺がまた入院しない限りは特に仕事はありません」
きっぱり言った江角君と応援の言葉だけの後輩たちにより、
結局副部長となった。