俺の彼女は,隣の男と浮気中!?【短編】
その男が見えなくなってハッとする。


「早く行かないと」


圭は、絶対に遅刻をしないやつだから、遅刻する奴を絶対に許さない。

もし遅刻なんてしたら確実に何かおごらされてしまうのだ。


なんだか隣人の印象が強かったが、


駅まで走って、圭の姿を見つけた途端、忘れた。



「ギリギリか。」


圭は、俺が息切れた様子で目の前に現れると、もたれかかっていた壁から体制をなおしながら腕時計をみて時間を確認する。



「おまえ、ギリギリはないだろー。普通待ち合わせは10分前が常識。」


ふう、と息を吐く。


…勝手に時間を決め、一方的に約束したくせに…。



「でも間に合ったからいいだろ?」




「まあな。」



俺は息を整える。運動はあまり得意としていない。



「で?どこ行くんだよ?」



俺は返事を促すと、圭はあっさりと答えた。



「いや別に?特に行き先決まってないけど。」










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