永遠の星空
雅大は、待ち合わせのカフェを通り過ごし、
その先にあるBARへ向かった。


―ガチャッ


BARはまだ開いていないのだが、
マスターとは古くからの付き合いで、昼間にも顔を出すくらいだった。


「おぉ!雅大、いらっしゃい~」

「マスター、ギネス」

「ハイよ」


このマスターは、良い意味で放っておいてくれる。

雅大はギネスを一気に飲み干した。


「マスター、もう1本」



「雅大、何があったかは聞かんが、
 そろそろ飲むの終わりにしとき。」

「・・・」

「この1本で、帰んな。」


マスターは雅大の前にギネスを1本置いた。


「マスター。オレ、優美子にフラレてしもうたわ。
 マスターに言われた通り、やっと決心して
 今日プロポーズしよう思たのに・・・クソッ!」

「雅大、女はその子だけやない。
 前を見よ。前を見て歩いていかなあかんのや。」

「うん・・・」

頷いてはみたものの、
雅大には優美子しか頭になかった。


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