未来観測
「会えないのは悪かったって思ってるよ。
でもそれは、せき…寛人の受験が終わってから考えようと思ってたの。
寛人だって言ってたでしょ?
受験さえ終われば気兼ねなくあたしと会えるって」


“寛人”なんて初めて呼んだ。
それだけでこんなに胸がドキドキするのに。
彼は何にも分かってない



「…それはそうだけど。

もぉ分かったよ。
俺が悪かった。

今は受験ことだけ考えるし、それが終わるまでは文句も言わない。
先生に迷惑もかけないから。
それでいい?」


いやにとげのある言い方だ


「何それ…
それにさっきの何?
あんなことって」


「別に。
先生には関係のないことだし、先生にとっては全然何でもないことだと思うから。

じゃぁおやすみ」



ブチッ


ツーツーツーツー





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