未来観測
あ…!
またやってしまった。
何ていう失態…!


「あのさ。
ちょっと待ってね。
俺整理したいんだけど。

っていうか、さっきの廊下の件とか俺なにげな~く空気読んで助け舟とか出しちゃったけど。

いや…まさかとは思うけど。

お二人はどういうご関係?」


下崎君が苦笑いという代名詞がぴったりの顔で
あたしと赤谷君を交互に見る


「か…関係って?
やだな~
ふ…ふつうの教師と生徒…だよ」


精一杯の。
嘘が本当に本当に下手くそなあたしの
精一杯の嘘だった

そんなあたしの様子を、赤谷君はくすくすと笑いながら見ている


「ちょっと…
笑ってないで赤谷君からも何か言ってよ」


「何かって?
俺、言っていいことと悪いこと分かんないもん」


「……!?」



この子、こんな時にあたしをからかってるの?

彼のあまりの能天気さに唖然としていると
今度は横から大きな笑い声がした


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