Morning moon

「心配しないで下さい。衣装はこちらで用意します。そういう時こそ魔法を使いますから。

それから式と行っても、人間界と違い、杖の儀式くらいのもので、スピーチのような習慣はありません。

あるとするなら僕の父である王からの言葉があるだけです。

後は出された料理を食べて寛いで下されば大丈夫ですから。」

「あ…でも魔法界の食べ物は、人間には合わないんじゃ?」

お母さんは、理華が倒れた時のことを思い出した。

「大丈夫です。この薬の効果があるうちは、魔法界の食べ物も毒にはなりません。

心配なら、戻る時間を決めておきますから、その30分前くらいから飲食を止めておけば問題はないでしょう。」

「そうか、そういうことなら安心だ。どんな食べ物があるのか楽しみだよ。」

「もーお父さんったら食いしん坊なんだから。」


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