ひと夏の経験
退院の日は明日に迫ってきた。
朝ご飯の時、お母さんが言った。
「せっちゃんの退院が明日になりました。退院したら一輝は向こうに帰らなくちゃいけないの。今日が最後だから、言いたい事はちゃんと言うように!
それではいただきます」
今日が最後?
考えられなくてご飯が喉も通らなかった。
「行ってきます…」
と一輝を置いて一人で学校に向かう。
一輝がおいかけてくるだろうと思って学校まで走った。
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