Black★Joker【完結】
「あ……うん、ごめんごめん。つい……」
ハッと我に返ってもう一度その整った顔に視線を移す。
ダメ、ちゃんと落ち着いてあいさつしなきゃ。
大好きな龍馬のお兄ちゃんだもん。
「龍馬と……お付き合いさせてもらっている山内美空と言います。よろしくお願いします」
お兄ちゃんにペコっと頭を下げると、隣にいた龍馬がブッと吹き出した。
「おいおい、そりゃねぇーだろ?」
「……ちょっ……何で笑って……――!!」
「お付き合いさせてもらって……って言うか普通?」
お腹を抱えて笑っている龍馬を睨み付けた後、恐る恐るお兄ちゃんに視線を移す。
その瞬間、自分の顔が真っ赤になったのが分かった。