《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
     ☆☆☆☆☆



マネージャールームには、
言いようのない緊張感が
漂ってた。



さっきから誰もしゃべらない。

時計の針の音だけが、いやに
大きく焦燥を掻き立てる
ように鳴り響いてる。



――今日は、ソレイユ杯
予選二次審査の三日後。


爽介はあの日、夕方に
なってあたしに電話してきた。


『やるだけのことはやった』
って、満足そうな声で
言ってたから、手応えは
あったんだと思う。


そして――本当の答えは
今日、出る。


今日が、審査結果の発表の
日なんだ。



予選参加者は15名。

合否に関係なく、全員に
きちんと電話連絡がされる
らしい。


爽介はこの店のスタッフと
して出場してるから、連絡は
ここ――マネージャー
ルームの電話に入る。


ちなみに今日は水曜日。
お店は、定休日。

でも、結果発表の日と
重なっちゃったから、
連絡を受けるために
わざわざここに集まってた。
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