《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
別に、携帯に転送設定
しちゃえば済む話なんだけど
――とてもそんなことする
気にはなれないから事務所で
待つって、新条さんが言って。


それなら自分も! って
名乗りをあげたメンバーが、
今、ここにいるってわけ。


今ここにいるのは、新条さん、
爽介、はもちろんのこと。


気になるからって自主的に
やって来た、貢、雫、マッキー。

そして……あたし。


連絡の指定時間に幅がある
から、もうけっこう長い間、
みんなでここにいる。


そして、あと30分ほどで、
その指定時間も終了
しちゃうんだけど……。


――新条さんの目の前の
電話は、ウンともスンとも
鳴らない。


「あ゙~~っ、うぜぇー!!

こっちから電話しちゃダメ
なんスか、新条さん!?」


とうとう痺れを切らしたのか、
爽介がワシャワシャと
自分の髪を掻きむしり
ながら喚き出した。


新条さんも本心は同じ気持ち
なのか、苦笑いしながら、


「そうだな、一応指定の
時間内は待つしかないかと」
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