《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
一緒に頑張ってきてよかった。
爽介を信じてよかった。

心から、そう思えた。


「まあ、実質は爽介と望月
さん、2人での予選突破
だからな。

望月さんが泣くのもムリは
ないさ」


あたしが多少落ち着いたのを
見てとって、新条さんが
感慨深げにもらす。


それを聞いたマッキーも、
ウンウンと大ゲサに頷いて、


「アリィもすごーく
頑張ってたもんね。

ホントによくやったよ」


「ありがと。

でも爽介に比べたら、
あたしはゼンゼンたいした
ことはしてないよ」


デザインはそりゃ頑張った
けど、その後は爽介の試作を
見てたり、雑用を手伝っただけ。

それでそこまで言って
もらうのは、なんだか逆に
申し訳ない。


そう思ってかぶりを振ったら、


「そんなことないわよ」


あたしを遮って、言葉を
発したのは――意外にも、
雫だった。


「雫……?」


あたしだけじゃなくて
爽介も驚いたみたいに、
マジマジと雫を見る。
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