恋にきく魔法
「あはは、メイ、ひどい顔」
「…………」
あたし達のいる場所は、再び東公園。
あ、足が地面についてるって
ありがたい……
まだ震えまくってる体に風によって乱れに乱れた髪の毛。
何よりひどいのは頼斗の言う通り、顔…
「これで信じてくれたろ?」
「…これのどこが嘘なんだよぉ」
「ごめんごめん。泣くなって」
怒ると言うより涙でぐしゃぐしゃなあたしの頭を笑いながら撫でる頼斗。

「…ところであんた、何者なのっ」
「ん?んー…っとなぁ……
月からやって来たメイの運命の王子ってとこかな」
軽く笑いながらまた変なこと言ってる…
「それじゃただの変態だよ ちゃんと説明してっ」
「まぁ続きはメイの部屋でゆっくりと」
「はぁ?何言ってんの!?」
思いっきり拒絶するあたしにニヤリと笑う頼斗。
「また、飛ぶ?」
その一言に全身から血の気が引いていくのがわかった。
「わかった、わかったから行こ」

ほんっとになんなんだこいつ…っ
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