ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
☆裕也side☆


あの後、一緒に歩く津田と1年を、何度か見かけた。

仲良さそうに歩く姿は、純粋に羨ましかった。

そして、“かわいい”なんて言うんじゃなかったと、いまさら後悔する。

考えずに出た言葉…本音。
それは今となっては、津田にとって迷惑なだけかもしれない。

自分がやってることは、優柔不断だって分かってる。

だけど、麗奈の時は言葉を選べるのに、津田の時はそんな余裕がない。


津田が教室を出た後、しばらくして俺も教室を出た。

もし、津田が居たら…
津田が居たら…

なんて、有りもしない期待して。
居たってどうせ、何も出来ない…何も言えないくせに。


最近、自分がおかしい。


麗奈とずっと一緒に居る…そう決めた気持ちは、変わらないのに、

自分の中の何かが、変化していってる気がして…。


いや、変化してたんだ…
確実に。
< 157 / 494 >

この作品をシェア

pagetop