ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
歩き出すと、川原は中野の隣にべったりで、俺は自然に津田の隣を歩く。
前の二人と距離が少し開くと、津田が口を開いた。
「助かったよ。3人だと何かあたし、お邪魔虫みたいだったんだもん」
津田がお邪魔虫なら…
「あの二人付き合ってんの?」
「うーん…微妙…。一応告白されたらしいんだけど、由紀ちゃんが保留にしてるって感じ」
「ふーん。で、何で津田がデートについて来てるわけ?」
「由紀ちゃんがついて来てほしいって」
「あぁ…お疲れ」
一連の事情を聞いて、納得した俺は、ポンポン…と津田の頭を撫でる。
すると、「縮むー!」と言って津田は自分の頭を笑いながら押さえた。
「身長伸びてんの?」
「いや…それが伸びてないんだよね。もう一行に伸びる気配なし!」
津田は苦笑した。
「苺ー、西藤くーん!」
前で中野が手を振って呼んでいる。
俺と津田は少し駆け足まじりで中野と川原の元へ急いだ。