ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

「川原くんフッた」
「え!?何でっ!?」

由紀ちゃんの突然の告白に、動揺を隠せない。

「ちょっと最悪なんだもん」

「それよりさ…」とそのまま続ける。

「苺、王子狙いでいきなよ♪」
「えっ!?」

全く予期せぬ発言に顔が熱くなるを感じる。

「苺がね、居なくなった時にね、あのバカがさぁ…迷子のお知らせしてもらう?とかまぁそのうち戻ってくるよとか言ったの!」

由紀ちゃんは怒りながら言った。
「その時に王子何て言ったと思う?」

わからない…。

「津田は女だぞ!もし何かあったらどうすんだ!って苺を捜しに行ったんだよ♪」

あ…。

胸が…また、きゅんとした。

その時、

ヒュー−…ドーン!

空がいきなり明るくなり大きな音がした。

空には花火。

「「きれい」」

由紀ちゃんと声が揃って笑い合った。
< 24 / 494 >

この作品をシェア

pagetop