ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
「川原くんフッた」
「え!?何でっ!?」
由紀ちゃんの突然の告白に、動揺を隠せない。
「ちょっと最悪なんだもん」
「それよりさ…」とそのまま続ける。
「苺、王子狙いでいきなよ♪」
「えっ!?」
全く予期せぬ発言に顔が熱くなるを感じる。
「苺がね、居なくなった時にね、あのバカがさぁ…迷子のお知らせしてもらう?とかまぁそのうち戻ってくるよとか言ったの!」
由紀ちゃんは怒りながら言った。
「その時に王子何て言ったと思う?」
わからない…。
「津田は女だぞ!もし何かあったらどうすんだ!って苺を捜しに行ったんだよ♪」
あ…。
胸が…また、きゅんとした。
その時、
ヒュー−…ドーン!
空がいきなり明るくなり大きな音がした。
空には花火。
「「きれい」」
由紀ちゃんと声が揃って笑い合った。