ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

花火を見ながら、隣ををちらりと見ると、西藤くんも花火を見ていた。

花火も綺麗だったけど、花火に照らされた西藤くんも綺麗で…。

男の子を綺麗だなんて、おかしいかな?

西藤くんはその高い背で、

花火を…

空を…見ていた。


あたしとの差は30㎝…。

だけどあたしより、はるかに空に近く見えた。

あたしは遠くて…。


胸が切なくなった…。

悲しくないのに泣きそうな−…。



あたしが彼に恋した瞬間。


そして…彼があたしにくれたイチゴ飴は、

外は甘くて…

中は少し酸っぱく感じたんだ。
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