ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
自分の部屋に入るなり、ベッドに倒れ込んだ。
そんなにダメかな?
仰向けになって、成績表を開くと…見事に3が並ぶ。
西藤くんと付き合ってることに浮かれてて、疎かになった期末が結構効いてる。
うん…これは…ダメだよね。
次は頑張らなきゃ。
そんなことを思いながら、あたしはポカポカした春の日差しに、いつの間にか夢の世界へと、連れて行かれていた。
〜♪
音が…聞こえる。
目を開けて、携帯が鳴っているのだと理解する。
でも、眠くてもう一度目を閉じる。
〜♪
鳴り止まない音。
〜♪
鳴り止まない。
「もぉ…」
あたしはゆっくりと体を上げて、携帯を探す。
携帯はベッドの隅で、ピンクの光りをピカピカさせながら、鳴り続けている。
あたしは虚ろな目で、携帯の画面もろくに見ず、すぐに電話を取った。
「もしもし…」
『何怒ってんの?』
「…」
『津田?』
この声…
「西藤…くん?」
『そうだけど?なんかあった?』
「えっ、えっ?何もないよっ!?」
あたしは跳び起きて、何故か正座する。