ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

メグ達はクラスこそ違ったけど、手紙を回したり、休憩時間にお喋りしたり、相変わらず仲良しだった。

「あのね…メグ。…わたし、好きな人居るんだ」
「え♪誰ぇ!?」
「メグと同じクラスの…」

「マジでっ!?メグが応援してあげるっ!」

その言葉に嘘はなかったのに。


メグは毎日のように、彼女の好きな人と話して、仲良くなって…
彼女と話をさせたり、彼女の良いところとか…いっぱい伝えた。

そして、彼女は告白した。

メグも近くで見守ってた…上手くいくことを願いながら。

だけど、

「ごめん」

「…わかった。でも…何で?」

メグも思った。だって二人は、良い感じに見えてたから。

「他に好きな奴いるから…ごめん」

「それって…メグ…?」

まるで、分かっていたかのようだった。

「うん」

っ!?

かなりびっくりしたけれど…当時のメグは、男子の間で「かわいい」と、噂になっていたらしくて…。

それを考えれば、有り得ない展開でもなかった。


「…メグ…」

男の子が帰ったあと、二人きりになった時の彼女の顔は、今でも忘れない。

「最低」

ヒマワリみたいな彼女は、何処にも居なくて、鋭い目で睨めつけて、通り過ぎた。
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