ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

そして、2年生になって…

【津田 苺】

クラス替えの名簿。
同じクラスの欄に、苺ちんの名前があった。
西藤くんの名前もあって…。

西藤くんに近づけば、苺ちんと仲良くなれると思って、近づいた。

いつの間にか、普通の友達の作り方さえ忘れてた−…。


それでも優しい苺ちんは、少し強引なメグとも仲良くしてくれて…友達になってくれた。

また出来た友達…。
すごくすごく嬉しくて…
かわいい苺ちんが大好きで…。

だけど、

「苺ちん♪」
「…」

苺ちんはいつも、他の人を目で追ってた。

西藤くん。

まだ、好きってこと分かった。
そして、西藤くんも苺ちんのことを、好きだと気付いた。

メグの場合、西藤くんを好きって言っても、「こんな人が彼氏ならいいなぁ♪」なんて、ただの憧れ。そんな軽い気持ち。

だから、苺ちんを応援しようと思うのに…出来なかった。

目で西藤くんを追う苺ちんが、あの子と重なって…

あの子のように恋に捕われて、ちょっとしたことで、友情が壊れてしまうのではないかと思うと、怖くて…。


それでも、苺ちんはメグの知らない所で、西藤くんを手に入れてた。

聞いたのは、苺ちんからじゃない。
男友達から…。

由紀ちんは、苺ちんから聞いたのかな…。
親友だもん、聞いたよね。

そんなことを思いながらも、付き合ったのなら、応援しなきゃと思った。
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