ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
☆裕也side☆
夏休みに入って数日…。
多分今日が、一番大きなイベント。
広いホールに、慣れないスーツ。
ネクタイを閉めた首元が、少しきつくて、緩めたいけど緩められない。
コツ…コツ…
と、そこへ足音が響く。
「裕ちゃん、久しぶり」
「…麗奈」
淡い水色のドレスに身を包み、うっすらと化粧をした、麗奈が微笑んだ。
「明人さんは?」
「今、会ってきたよ。そのうち…こっち来るんじゃないかな?」
少し心配してたけど、麗奈の顔を見ると、何の心配も必要ないことが分かる。
しばらく見ないうちに、麗奈はすっかり大人になっていた。
「お兄ちゃん、幸せそうだった…」
優しく笑う麗奈。
麗奈の恋は、きちんと終わりを告げることが、出来たのだろう。
心から祝福する麗奈に、戸惑う雰囲気は全くない。
「裕也っ」
パタパタという足音と、同時に声がした。
「おめでとうございます」
俺は頭を軽く下げる。
「ありがとう」
少し照れて笑う明人さんは、確かに幸せそうだ。
「…お兄ちゃん、忙しいんじゃないの?」
麗奈が静かに言う視線の先には、何やら明人さんを探しているらしきスタッフ。
「ああ。ごめん、裕也…また後から」
「はい」
返事をすると、明人さんはパタパタと、また走って行った。
特別な今日は、
明人さんの結婚式−…。
夏休みに入って数日…。
多分今日が、一番大きなイベント。
広いホールに、慣れないスーツ。
ネクタイを閉めた首元が、少しきつくて、緩めたいけど緩められない。
コツ…コツ…
と、そこへ足音が響く。
「裕ちゃん、久しぶり」
「…麗奈」
淡い水色のドレスに身を包み、うっすらと化粧をした、麗奈が微笑んだ。
「明人さんは?」
「今、会ってきたよ。そのうち…こっち来るんじゃないかな?」
少し心配してたけど、麗奈の顔を見ると、何の心配も必要ないことが分かる。
しばらく見ないうちに、麗奈はすっかり大人になっていた。
「お兄ちゃん、幸せそうだった…」
優しく笑う麗奈。
麗奈の恋は、きちんと終わりを告げることが、出来たのだろう。
心から祝福する麗奈に、戸惑う雰囲気は全くない。
「裕也っ」
パタパタという足音と、同時に声がした。
「おめでとうございます」
俺は頭を軽く下げる。
「ありがとう」
少し照れて笑う明人さんは、確かに幸せそうだ。
「…お兄ちゃん、忙しいんじゃないの?」
麗奈が静かに言う視線の先には、何やら明人さんを探しているらしきスタッフ。
「ああ。ごめん、裕也…また後から」
「はい」
返事をすると、明人さんはパタパタと、また走って行った。
特別な今日は、
明人さんの結婚式−…。