ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

距離。

♪苺side♪


ドクン…ドクン…

何だろう、この感じ…。

帰ってすぐ、あたしはベッドに、仰向けに寝転んだ。

息が出来ないくらい、胸が苦しくて…

でも、涙は出ない。


裕くん…大学…
藤堂先輩と、同じ所を希望してた…。

県外の有名大学…。

つまりは、

合格すれば、四月から離れ離れなんだ−…。

ゆっくり考えなきゃ、頭が付いていかない自分。

手で顔を触ってみる。

見えないけど、きっと強張ってる。

裕くんの前では笑えてたかな…?

心配かけないように、

勉強に集中出来るように、

笑えてた−…?


だけど、

いい子ぶってるけど、

涙は出てないけど、

本当は嫌だよ…。


「…嫌だよ……」
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