ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

見上げた裕くんの顔は、

泣いていたのか、少し目元が赤かった。

だけど、あたしの顔を見て、

優しく微笑んだ…。


その笑顔で、あたしの気持ちは固まる。

「あたしね…これからも裕くんと一緒に居たい…」

あたしだけにくれる、その笑顔を離したくない。

「だから…」

裕くんの顔を見て、あたしも微笑む。

「頑張る」

ぎゅっ…!

言った瞬間、あたしは抱きしめられた。

あたしも裕くんを、力いっぱい抱きしめ返す。


離れることは、

怖いくらいに辛い。


でもあたしは、

やっぱり裕くんの邪魔はしたくないし、

重荷になりたくない。


だけど…大好きだから、

別れる辛さより、

付き合っていく辛さを選びたい…。

「苺…」

裕くんの声で、あたしは体を少し離す。

「約束…しようか」

裕くんは柔らかく笑った。
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