ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
王子様とお姫様。
☆裕也side☆
「お世話に…なりました」
夏の暑さもどこかに消え、秋風が冷たく感じ始めた頃。
教室で津田は深刻そうに言った。
「…は?」
「席かわっちゃったでしょ?」
津田は黒板を指さす。
黒板には、さっきしたばかりの席替えのクジの結果が、書き出されていた。
俺は今の席から、2つ横に移動。
津田は…今の席とは対照的な、1番前になっていた。
「おぉ。って世話になったの俺だし。宿題写させてもらったり…ってほとんど中野のだけどな!」
「それは言わないでっ!」
津田は少し恥ずかしそうにする。
「次の席は前でよかったじゃん!今度はちゃんと黒板見えるな!」
「今だって見えてます〜!」
他の生徒達が、机を移動させ始める。
津田も流れと同じく、立ち上がった。
「授業中寝ないよーにな!」
「う…がんばりますっ!じゃあね」
津田は机を持ち上げて、移動する。
小さな体で机を一生懸命運ぶ姿は、隣の席になった時と同じで…
ペンギンみたいに見えて、かわいかった。
そんな彼女の後ろ姿を見ていると、なぜか寂しくなった。
授業中に眠気を、必死に我慢している姿を見る事も、
授業中に笑いあったりする事も、出来ないのだと思うと
寂しくなった。
「お世話に…なりました」
夏の暑さもどこかに消え、秋風が冷たく感じ始めた頃。
教室で津田は深刻そうに言った。
「…は?」
「席かわっちゃったでしょ?」
津田は黒板を指さす。
黒板には、さっきしたばかりの席替えのクジの結果が、書き出されていた。
俺は今の席から、2つ横に移動。
津田は…今の席とは対照的な、1番前になっていた。
「おぉ。って世話になったの俺だし。宿題写させてもらったり…ってほとんど中野のだけどな!」
「それは言わないでっ!」
津田は少し恥ずかしそうにする。
「次の席は前でよかったじゃん!今度はちゃんと黒板見えるな!」
「今だって見えてます〜!」
他の生徒達が、机を移動させ始める。
津田も流れと同じく、立ち上がった。
「授業中寝ないよーにな!」
「う…がんばりますっ!じゃあね」
津田は机を持ち上げて、移動する。
小さな体で机を一生懸命運ぶ姿は、隣の席になった時と同じで…
ペンギンみたいに見えて、かわいかった。
そんな彼女の後ろ姿を見ていると、なぜか寂しくなった。
授業中に眠気を、必死に我慢している姿を見る事も、
授業中に笑いあったりする事も、出来ないのだと思うと
寂しくなった。