ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
「ごめん、まだなの。もうちょっと待ってて」
「まったら…こうえんいく?」
「行くよ」
微笑んで言うと、顔をパァっと明るくさせ、嬉しそうに頷いた。
「あれ?それなぁに?」
あたしの手の中のアルバムが気になったのか、笑顔のままそれを指差す。
「あー…これは…」
一瞬、見せてあげようと開くけど、
「もうちょっと大きくなったら、見せてあげるね」
あたしがもっと子供の時の写真ならともかく、3歳の娘に「ママの高校生の頃の写真だよ」と、言って見せても、まだピンと来ないだろう。
「えー!」
気になるらしく、少し駄々をこねる。
「早くお掃除終わらせないと、日が暮れちゃうよ?」
あたしが意地悪に言うと、
「そうじしてー!」
大きな声であたしを急かした。
いながら立ち上がる。
「あ…心愛、公園行った後にパパ迎えに行こうか」
「うんっ!!」
あたしの提案に、パパっ子の心愛は、とても大きく頷いた。