ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
藤堂先輩はピンクのウェイトレス姿で、とてもかわいい。
長い手足がよく栄える。
「では、ここで自慢の彼氏さん達に登場してもらいましょー♪彼氏と言っても、今日限定の方もいらっしゃるので男子の皆さん、安心してくださいね−♪」
生徒会の司会者であろう人が言った瞬間、ピンときた。
藤堂先輩の“彼氏”は…
「あっ王子じゃない?」
「ホントだ王子だぁー!」
「やっぱり相手は藤堂先輩なんかなぁ〜?」
友達は盛り上がる。
西藤くんはゆっくり歩いて、藤堂先輩の隣に立った。
「めちゃお似合いだしぃ〜♪王子に彼女できるの嫌だけど、藤堂先輩なら許すし♪ねー、苺♪」
「うん…」
友達はあたしが、西藤くんを好きな事を知らない。
だけど、あたしが返事をした事も嘘ではない。
藤堂先輩はとても綺麗だし、かわいいし…
あたしが西藤くんの横に立ったらデコボコで不自然なのに…
藤堂先輩は、女の子としてちょうどいい身長…。
幾度となく、西藤くんと藤堂先輩の2ショットを見て来たけれど、近くで見ているよりもこうやって遠くで見る方が、より強く感じた。
二人は誰が見てもお似合い。