ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
「約束…しちゃったよぉ〜♪」
その日の夜、お風呂から上がってすぐ、あたしは由紀ちゃんに電話をかけた。
『マジでっ!?やったじゃん、苺ー!!』
声だけでも由紀ちゃんの表情が想像できる。
きっと、すごく笑顔。
「由紀ちゃんのおかげだよ♪」
『そんな事ない…と、言いたい所だけど、今回はわたしのおかげだねー♪感謝して今度パフェ奢りなさいね』
「えーっ!!」
『やっぱりチケット返してもらおうかなぁー?』
「やっ、喜んでおごらせてもらいます!由紀様!!」
二人の間に笑いが起こる。
『で、来週の土曜だったよね?』
「うん」
『冬休みにも入るし、ちょうどクリスマス前じゃん♪もう早く付き合って、クリスマスも一緒に過ごしちゃいな!』
「もぉ、それはホントに無理っ!!告白とかする気ないからねっ!」
この時、告白するとかしないとか、付き合うとか付き合わないとか、全くって程考えてなくて、
あたしはただ、西藤くんと2人で出掛ける事が出来るのが、嬉しくて嬉しくてしょうがなかったんだ。
夢じゃないかと思うくらいに。