ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
忘れるわけない…。
その日は、麗奈が越してきて初めてのクリスマス―…。
6歳の俺は親父と母さんと、クリスマスパーティーをしていた。
「まっかなおっはっなっのー、となかいさんがぁー♪」
「裕也、麗奈ちゃんがうちで一緒にパーティーしたいって。どうかな?」
「れなちゃんっ?!うん!いっしょにあそぶ!!」
俺はただ、麗奈と一緒に過ごせるのが嬉しかった。
「こんばんは」
「れなちゃんだー♪あそぼぉ!」
「うん…」
「裕也、ご飯が先よ?麗奈ちゃん、いらっしゃい。ゆっくりしてってね?」
「はい…」
食事中も麗奈は、ずっと浮かない顔をしてて、食事も進んでいなかった。
どうしてクリスマスに1人でうちに来たのか…
どうして両親と過ごさないのか…
疑問に思う事はあるのに、俺は子供で全く気付かなかった。
「麗奈ちゃん、今日はうちに泊まる?」
「そうだね!麗奈ちゃんそうしなさい。気にする事はないから」
「じゃあ、れなちゃんはぼくのへやねっ!」
母さんと親父は麗奈を気遣って、その日麗奈は、うちに泊まる事になったんだ。