ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
♪苺side♪
来ない……来ない…なぁ…。
「あっ!」
「!?」
駅の隅のベンチでうとうとしていたあたしは、男の声で目を覚ました。
「…」
一瞬西藤くんかと思ったが、全くの別人で、声もあたしに対してではなかった。
今…何時だろ…。
外はもう暗くなっている。
手元の携帯を開くけど、画面は真っ黒のままで、何も表示されない。
そっか、充電切れてたんだった。
駅の時計を見ると16時53分。もうすぐ5時になろうとしていた。
もう…来ないよね。
何度もそう思って、帰ろうとした。
だけど、もう少ししたら来るかもしれない…今帰ったら、入れ違いになるかもしれない…そんな事を考えて、結局この時間まで待ってる自分。
携帯も、何度もセンター問い合わせをしているうちに、充電がなくなってしまった。
なのに、待ってる…。
本当にバカだな、あたし。
ベンチから立って歩き出す。風がすごく冷たい。
お洒落をした自分の姿は、すごく惨めで、ドキドキしながら歩いた道を、こうやって帰るのも惨めで、涙が浮かぶ。
だけど、涙を我慢して歩いた。
泣いてしまったら、それこそ惨めだから。
家に帰って携帯に充電器を挿すと、メールが2通来た。
1通は…西藤くん。
【ごめん、今日行けなくなった。マジごめん。】
2通目は由紀ちゃん。
【どぉだった~ってまだデェト中?】
ぽろっと涙がこぼれた。
由紀ちゃん…デートできなかったよ。
どうして来なかったの…?
あたし嫌われちゃったかな…。
思う事はいっぱいあるのに、あたしは西藤くんに、何も聞けなかった。
来ない……来ない…なぁ…。
「あっ!」
「!?」
駅の隅のベンチでうとうとしていたあたしは、男の声で目を覚ました。
「…」
一瞬西藤くんかと思ったが、全くの別人で、声もあたしに対してではなかった。
今…何時だろ…。
外はもう暗くなっている。
手元の携帯を開くけど、画面は真っ黒のままで、何も表示されない。
そっか、充電切れてたんだった。
駅の時計を見ると16時53分。もうすぐ5時になろうとしていた。
もう…来ないよね。
何度もそう思って、帰ろうとした。
だけど、もう少ししたら来るかもしれない…今帰ったら、入れ違いになるかもしれない…そんな事を考えて、結局この時間まで待ってる自分。
携帯も、何度もセンター問い合わせをしているうちに、充電がなくなってしまった。
なのに、待ってる…。
本当にバカだな、あたし。
ベンチから立って歩き出す。風がすごく冷たい。
お洒落をした自分の姿は、すごく惨めで、ドキドキしながら歩いた道を、こうやって帰るのも惨めで、涙が浮かぶ。
だけど、涙を我慢して歩いた。
泣いてしまったら、それこそ惨めだから。
家に帰って携帯に充電器を挿すと、メールが2通来た。
1通は…西藤くん。
【ごめん、今日行けなくなった。マジごめん。】
2通目は由紀ちゃん。
【どぉだった~ってまだデェト中?】
ぽろっと涙がこぼれた。
由紀ちゃん…デートできなかったよ。
どうして来なかったの…?
あたし嫌われちゃったかな…。
思う事はいっぱいあるのに、あたしは西藤くんに、何も聞けなかった。