いちごあめとキミ

文通

それから冬休み、意外なことに一日置きに爽汰くんから電話が来たり、二日連続で電話が来たりした。



きっと、あたしが暇人とでも思ったのだろうか。


何回かは断ったが、理由がなく断れなかった日は2人で遊んだ。


性格が正反対なのに、何故かあたしのことを電話で遊びに誘う。


あたしと遊んで楽しいの? ただゲームをして会話をするだけのワンパターンなのに。



あたしは、電話が来るたび悩んでいた。

爽汰くんは、あたしと遊ぶことをどう思っているのか知らない。


けど、少なくともあたしは、楽しいとは思わない。


だから、きっと何かと理由をつけて断っていたのだろう。


漫画だと、こういうのが恋に発展するのかもしれない。

けど、あたしの場合……それはなかった。



だって、あたしには好きな人がいるから。
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