cherry
「なんかさ、瞬が俺には勝てないから、もう諦めるって言ったんだ・・・」

「そうだったんだ・・・」

そして、もう一度外を見た。

「「おめでとー!!!」」

クラスのみんなが口々に叫んだ。

笑顔の瞬を見ると、胸が張り裂けそうな思いだった。

「最後に、もう一発だけ行くぞー!」

「OK!」

すると、

「ドン!」

と勢いのいい音を立てて、花火が上がった。

今度は、ピンクのハートの形の花火。

ずっと、花火に釘付けのあたしに、拓也があたしの腕を引っ張った。
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