白虎連合Ⅰ






「そうや、アドレス教えてっ」


「携帯?」


「家の住所教えてもらってどうすんねんな」





駅に入る手前、携帯を出して私に向ける。

そりゃそうか、と思いながら私もポケットから携帯を取り出した。





「おっ、一緒の携帯!!!」


「あ、本間や」


「ほないくでー、送信っ」


「きたきた」






赤外線で送られ、私も送り返す。

ぽちぽちと携帯を押しながら登録しようとしたけど、






…どこに入れよ。







私のフォルダーには白虎幹部、舎弟、幹部候補、家族、紫織のみ。

男友達のフォルダー作るしかないな。






「ほなまた連絡するなっ」


「はーい」


「ばいばーい」


「ばいばい」





手を振り、別れを告げる。






新しく出来た男友達欄。

そこには悠介くんだけが登録された。








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