キスより甘く囁いて
つくづく女ってわけわかんねぇ。
俺がため息をついて「何が」と聞くと、女はそれ以上何も言い返して来なかった。
部屋の隅に置いてあったバッグを持つと、バタバタと俺の部屋から出て行った。
「はー…なんか疲れた」
俺はベッドに飛び込む。
枕のカバーにはさっきの女の香水の香りが染みついていて、気分が悪くなった。
急いで外し、洗濯カゴに放り込んだ。
「暇だな」
ぼそりと呟く。
じっとしているのが苦手は俺は、すぐに行動を再開した。