君に本当の愛を教えよう
「ハァハァハァ…」
「ねぇ携番教えてよ」
2人の先輩に囲まれて
下を向いたまま震える彼女
「ねぇてば」
先輩も普通の反応じゃない
って分からないのだろうか?
「先輩
彼女会う人いるんで
もういいですか?」
「んだ?」
「…増井くん…」
「増井?
2年の増井か」
「こいつ相手したら
俺らの人気も落ちる
やめとこーぜ」
そう言って
先輩は去って行った
「大丈夫だった?」
彼女はコクリと頷いた
「越後ならまだ教室にいる
それに会わせたい人がいるんだ」
「?」
「おいで」
「………」
手招きしても
動く様子がなかったので
「401の教室にいるから」
そう伝えて
先に行くことにした