君に本当の愛を教えよう
「はぁ…」
エレベーターの中に
ため息が響く
ついて来なかったってことは
信用されてないということなんだな
翔子ちゃんくるかな…?
ポケットの中に手を入れたら
何か入っていた
「…?」
入っていたのは
あの時拾った
越後、いや翔子ちゃんのメモ
「"信じないより信じるほうが
気持ちがいいよん"って…」
彼女はどういう気持ちで
これを握りしめていたのだろう…
胸ポケットに入っていた
ボールペンを取って
そのメモに付け足して
書いてみた
「はずっ…」
今さら自分のしたことの
くささに恥ずかしくなって
ポケットに戻した