オレの相棒。





「いつまで落ち込んでるつもりだよ。帰るぞ、悠弥」

「…」

「悠弥!!!」


無理矢理顔を上げると、悠弥は目を真っ赤にして泣きじゃくってた。


「俺のせいで…負けたんだ…」

やっと発した言葉が、これだ。

「ホームラン打たれたのは、オレなんだよ。悠弥のせいじゃない」


「俺のリードが悪いから…。あそこで俺が打たなかったから…。」

「…もういい。何も言うな」


もうこれ以上聞きたくなかった。

悠弥が発する、情けない言葉がオレの胸にグサグサと刺さる。



やっとのことで悠弥を送っていき、家にたどり着いた時、やっと実感が湧いた。


…オレ達の夏が、終わったんだ…。










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