君色の夢に恋をした。




別に、いいけど。


そのおかげで私は、こうやって黙々と絵を書いていられるんだし。


顧問が偉い先生方に文句を言われようが、私は知ったこっちゃない。




「……。」

「……。」




私が無視したせいか、顧問の一方的な会話は終了。


一気に沈黙が訪れる。



その状況を気まずく思ったのか、顧問は慌てて話題変換をした。



「早口さん。絵、上手いねっ」



……作り笑顔がバレバレ。


骨格をあげてる口元が、微かに震えてる。



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