君色の夢に恋をした。
君ありて、幸。
“私の太陽”
そんな言葉を胸に、私は筆を握っていた。
季節はゆっくりだが確実に進み、今は夏休み。
あの頃よりも随分暑くなったように感じる。
当然学校は休みだが、美術部の活動があるため、登校しているのだ。
『…どうしようかな。』
“私の太陽”
これは美術部の夏休みの課題。
自分にとっての『太陽』を描く、というもの。
一番出来がいい作品は、コンクールに出品するらしい。
まぁ、美術部は私以外幽霊部員だから、必然的に私が選ばれるんだけど…。