上司に恋しちゃいました
「笑わないし近寄りがたいんで、男共から氷の姫って呼ばれてるんだぜ」


「えぇ!?」


「まあ会社の連中からしたら高嶺の花ってやつだな」


鬼の王子は口角を上げて笑った。


高嶺の花? あたしが? まさか。


けれど「氷」と呼ばれていたことは、ショックではあるが自分でも納得してしまった。


あたしは自分から壁を作っているにも関わらず、遠ざかっていく人達の後ろ姿をいつも寂し気に見つめていた。

でも決して、自分から話しかけようとはしない。


勇気がないのだ。
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