上司に恋しちゃいました
「なんだか、恥ずかしいです」


通り過ぎるカップルたちも、密着度が高いあたし達をチラチラ横目で見てくる。


「これくらいくっついた方が、俺の女だって主張できるだろ?」


思わず鬼の王子の顔を見上げた。


「本当はドライブでもしようかと思って車で来たんだけど、今日の美月があんまり可愛いから、見せびらかしたくなった」


「でも、車の中ではそんなこと一言も……」


「助手席に乗った時、スカートが短くなっただろ? 動揺しすぎて言えなくなった。エロ親父だって思われたくなくて」


「エロ親父だなんて」


「本当はかなり動揺してたけど、ぐっと我慢して平静な顔作るのに必死だった」


そんな風に思っていたんですか?と言うと、そうだよ、俺の頭は煩悩まみれだって言っただろ?と冗談っぽく笑った。

< 236 / 341 >

この作品をシェア

pagetop