上司に恋しちゃいました
鬼の王子はあたしを回転させて、夜景をバックにキスをした。


甘い、甘いキス。


撫でるように触れ合う唇は、とてもロマンチックだった。



鬼の王子がおもむろにあたしの服を脱がせ始めたので、あたしは慌てて身体をよじった。



「シャワー……浴びてきます」



「一緒に入る?」



「は、入りませんっ!」



ハハ、真っ赤だ、と鬼の王子が笑うので、あたしは逃げるようにバスルームへと走った。



どうしてこんなに、鬼の王子はズルイんだろう。



大人の女にならなくちゃ。



遊びだって、割り切ってる女を演じなくちゃ。



じゃないと重い女だと思われる。



鬼の王子に嫌われてしまう。

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