上司に恋しちゃいました
「どうした?」


後ろから突然声をかけられたので、びっくりして勢いよく振り返った。



「いえ……何も……」



真っ白いバスローブ姿から零れる胸板が、目線のやり場に困る。



鬼の王子は後ろからあたしをぎゅっと抱きしめて耳元で囁いた。


「涙目になってる」


「コンタクトがちょっとずれただけです」



あたしは慌てて目尻を抑えた。



どうしよう! 見られた!
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