上司に恋しちゃいました
自動販売機が置かれている場所には、休むためのソファーが置いてある。



異なるメーカーの自動販売機が3つ並んでいて、照明が消されていてもそこだけは明るかった。



「何にします?」


「あ…じゃあコーヒーで」


島田君は同じコーヒーを二つ買うと、座りますかと言って片方のコーヒーをあたしに手渡した。



あたしは意図してソファーの端に座ったのだけれど、島田君はあたしとの距離を開けずに座った。



太ももが触れ合う。



自動販売機から零れる明かりだけが頼りで、島田君の表情ははっきりとは見えなかった。

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