流れ星のカケラ【完】

◆◇

「では、今からソリストを発表するねー。」

音楽教師の川島先生は、とってもフレンドリーな27歳の女性。

とっても可愛いんだよ!

私が男子なら守ってあげたくなっちゃうくらいに。

「練習したいし、ちゃっちゃと言っちゃうね。」

聖、絶対に選ばれるよね。

「バスが神田くんで、テノールが高瀬くん。アルトが遠藤さん、ソプラノが釘宮さんだよっ。」

わぁーやっぱり!

そういう声が次々に聞える。

「聖…。」

「やっぱ優貴、ソロ歌うじゃん。お互いに頑張ろうな?」

音楽室の席順は、教室と同じだから聖の隣。

「うん!」

久しぶりに歌える合唱祭。

それが聖と同じで、ソロを歌えるなんて…。

琴とはソロでデュエットあるけど、

せっかくだったら聖とデュエットしてみたかったなぁなんて思ったりして。

「優貴、お互いに頑張ろうね。」

「うんっ!頑張ろうね、琴。」

「じゃあ、各パートそれぞれに固まって、まずはCD聴いてね。」
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