流れ星のカケラ【完】
「優貴っ!ソロなんてすごいじゃんっ♪」
「ありがとう!精一杯頑張る。」
「ソプラノ、後ろに集まってるから行こう?」
「うん!」
私たちはソプラノの方へと向かう。
聖、あなたと一緒に出れた合唱際。
どれほど楽しく、
どれどほ嬉しかったか。
聖と一緒に歌えた最初で最後の合唱祭。
この時の私はそんなこと思わなかった。
ただ、ソロが歌えて、
聖と頑張ろうと言葉を交わせたことだけが嬉しかったの。
ねぇ、どうして消えてしまったの?
どうして私を置いていってしまったの?
私のこと、愛してるなら置いていかないでよ。
もう一度、もう一度逢いたいよ。
聖に抱きしめてもらいたいよ。
思いっきり聖の胸の中で泣きたいよ。
現実じゃもうだめなのはわかってる。
だったら…
幻でも夢でも良いから聖に逢いたい。